Blogブログ

24.7.2 マレーシアに海外進出するメリット​​

24.07.02

アジア圏への海外進出におけるメリットの一つとして「運営コストの削減」が挙げられます。今回は、税制優遇制度が整っており、多くの日系企業が進出しているマレーシアに焦点を当てて見ていきましょう。

 

マレーシア進出のメリット5選
1.低い税率
マレーシアは税率が非常に低く設定されている国です。優遇政策を受けずとも、他国と比較して税負担が軽減されます。
マレーシアの法人税率は、2016賦課年度より24%となっています。*1
中小企業(SME)(払込資本金が250万リンギ以下)で、かつ年間売上が5,000万リンギ以下の場合の法人税率は、課税所得が15万リンギまで15%、15万超から60万リンギまで17%、60万リンギを超える場合は24%です。
2023年の各国の法人税率は日本が約30%、アメリカが約26%、OECD各国の平均が約23%であることと比較すると低い税率と言えるでしょう。*2

 

2.低い人件費
マレーシアは日本と比較して人件費の平均額が安価と言えます。例えば、製造業における労働コストは、日本国内の約半分程度となっています。
2023年のマレーシアの製造業の作業員の平均月収は451​​米国ドルです。*3
(現在進んでいる円安の動向は別途把握していく必要があるでしょう。)
これにより、製造業においては国内で製造したものを海外に輸送するよりも、現地で製造した方が人的コスト・輸送コストのどちらも抑えることが可能です。また、ITやサービス業でも同様に低コストで人材を雇用することができ、経営効率を高めることができます。これにより、企業はコスト削減と同時に競争力の向上を図ることができます。

 

3.親日国マレーシア
マレーシアでは「ルックイースト政策」や「東方政策」の影響を今なお受けており、マレーシアは新日の国と言えます。この政策は、1981年にマハティール前首相が提唱したもので、日本や韓国の労働倫理や経営能力を学び、マレーシアの経済発展に生かそうとするものです。この政策の下で約12,000名のマレーシア研修生や留学生が日本で学びました。特に留学プログラムでは、日本語や日本文化に精通した卒業生が多く誕生し、日マ関係の「架け橋」として貢献しています。
この歴史から、マレーシアにおいて日本企業は受け入れられやすい土壌が整っていると言えるでしょう。*4

 

4.言語の利便性
首都クアラルンプールを中心に、多くのマレーシア人が英語を話すため、マレー語を習得せずとも英語でビジネスが可能です。これはコミュニケーションの障壁を減らし、円滑なビジネス展開を行いやすいと言えます。英語が通じることで、現地の取引先や顧客とのコミュニケーションがスムーズになり、ビジネスの効率性が向上します。また、マレーシアのビジネス環境は多文化・多言語であり、マレー系の他、華僑、インド系から成り立っています。そのため、アジア全体への進出の足掛かりやテストマーケティングにも最適な国であると言えるでしょう。他の国々とのビジネス展開においても有利な立場に立つことができます。

 

5.100%外資でのビジネス展開が可能
マレーシアでは多くの業種において、100%外資でのビジネス展開が認められています。*5
製造業やIT事業に限らず、商社業、小売業、サービス業なども外資100%で事業を展開することが可能です。これにより、日系企業が自由にビジネスを展開しやすい環境が整っています。

 

 

まとめ
いかがでしたか。これらの要素が、マレーシアへの進出を魅力的にし、多くの日系企業が選ぶ理由となっています。​​今後マレーシアへの進出をお考えの企業様はぜひお気軽にご相談ください。

参考文献
*1 https://www.jetro.go.jp/world/asia/my/invest_04.html
*2 https://www.globalnote.jp/post-12159.html
*3 https://www.jetro.go.jp/biz/areareports/2024/37977922f57e157a.html
*4 https://www.my.emb-japan.go.jp/Japanese/JIS/LEP/top.html
*5 https://www.jetro.go.jp/world/asia/my/invest_02.html

一覧へ戻る