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23.11.26 日本ではiPhone 世界ではAndroid 人気端末が異なる背景
23.11.26日本ではiPhoneが人気ですが、世界ではAndroidがシェアを占めています。各端末の機能や各国の社会的背景の違いが影響しています。そこで今回は日本と世界で人気の端末が異なる理由を解説していきます。
iPhoneとAndroidの違い
最も大きな違いは、スマートフォン(以下、スマホ)に必ず使われているOSという基本ソフトです。
iPhoneはApple社が開発した「iOS」というOSが使用されており、一方AndroidはGoogle社が開発した「 Android 」というOSが使用されています。
また、iPhoneはスマホ本体(ハードウェア)もApple社が製造していますが、 Androidのスマホ本体は Google社の他にも様々なメーカーが製造しています。なぜiPhoneは日本で人気なのか?
①一度使い慣れると機種変更しても使いやすい
iPhoneはすべてApple社が作っているため、機種変更してもインターフェースが変わらず使いやすいという特長があります。変化を好まない日本人と相性が良いと言えます。
②世界的に高くても良いものが購入できる経済力
スマホが流通し始めた2008年、世界的にはiPhoneは高価な商品とされ、発展途上国では手に入りづらかった一方、日本では経済成長を経てGDPが先進国としての水準を保っており、多くの人が手に入れやすかったと言えます。
③キャリア3社の競争による端末値引き
諸外国では通信キャリアのSIM購入・契約と携帯電話端末の購入はあくまで別であることが一般的ですが、日本国内ではキャリア3社による端末とセットの契約プランが主流でした。Softbankを皮切りにキャリア3社全てがiPhoneを販売する2014年当時はiPhoneの0円や1円での販売が横行しており、ますます手に入れやすかったと言えます。世界的にはAndroidが人気
世界的にはiPhoneよりもAndroidが人気である国が多い状況です。主にインド、中国、韓国などの中東・アジア圏、イタリア、フランス、ドイツなどのヨーロッパ圏で人気を得ています。
Androidの世界的な人気には以下の3つの要因が影響しています。
①多くの大企業がバックアップ
Androidの開発を推進するためにGoogleを中心として2007年11月に結成された「OHA」という団体があります。MotorolaやQualcomm、Intel、NVIDIA、サムスン電子、LG電子、eBay、NTTドコモ、KDDIなど世界の大企業が参加しています。多くの大企業からのバックアップを受け、高品質かつコスト効率の良いスマホが製造できる環境が整っています。
②価格競争により手頃な価格
AndroidはiPhoneと異なり多くのメーカーが参入できることから、価格競争の中でiPhoneに比べて手頃な価格で提供されています。物価の低い国や収入の低い層にとっては特に手ごろな選択肢となっています。
③OSの無償提供: OHAでは、Androidをオープンソースで誰でも開発できるようにソフトウェア開発キット(SDK)の提供も行っており、OHAのWebサイトなどで無償で入手することができます。スマホメーカーは本体を製造し、Androidを組み込むだけで済むため、多くのメーカーがAndroidを利用し、世界中に豊富な販売ルートが広がっています。まとめ
日本と世界で人気の端末が違うのは、各国の流通開始当初の販売スタンスの違いが大きな理由と言えます。2008年の流通開始から15年が経った今、国内での通信キャリアと端末を分けて考える文化の普及やAndroidの進化、円安によるiPhoneの高騰など社会的背景もまた変わってきています。このようにスマホ市場を知るだけでも世界的な市場情勢の違いを学べるでしょう。